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2009年10月25日 (日曜日)

告知・スコープドッグ21C マスターブック

51fwd5fzvdl__ss400_ 明日発売の、「装甲騎兵ボトムズ スコープドッグ21C マスターブック」である。

遡る事約半年前、本誌製作にあたり、依頼を受け立体設定の作例製作を進めていた。基本「ボトムズの仕事は断らない」という信念に則って引き受けた。

小松原博之氏製作の立体設定複製品製作に加え、片貝氏が描き起こした21C基準の「RSC」各装備品画稿を基に装備をフルスクラッチ、タイプ21C型のスコープドッグが、もしレッドショルダーカスタム化したら・・・という仮想で制作した作例を掲載して戴いた。21C型スコープドッグのボディーフレーム腹部側面には、オプション装備をマウントする4箇所の穴があり、フレーム桁材と直結して重量負荷や衝撃に耐えうる構造をしており、2連ミサイルポッドやガトリングガンなどの固定武装も、この規格に準じた構造のデザインとなっている。

「プロジェクト21C」とは何か? それはこの本を手に取った諸氏に確かめていただくとして、さて、「公式設定ではない」サンライズのプロジェクトが起こしたマーキング設定及び立体設定と、この「遊び」を、世の「ボトムズ野郎」はどう受け取るのであろうか??

幸運にも皆さんより一足早く、この「立体設定」に触れる機会を与えられた訳なのだが、生粋な「ボトムズ野郎」なオイラとて、コレを手放しに「素晴らしい!」「最高だ!!」などと評価する訳には行かない。                

確かに、小松原博之さんの製作した「立体設定」は、人の手による物とは思えないほど繊細かつ緻密な造形で、その煮詰められた構造体を装甲に押し込めると、極めて「普通」なスコープドッグ化するから、ある意味「凄い」。1:24スケールで製作されたボディーフレーム後部にはシリアルナンバーが刻印されており、拡大鏡で確認したが、しっかりギルガメス文字が彫られていて、小松原氏の意気込みを感じられる。それだけではなく、生産性やコスト、メンティナンス性など、工業製品としてのスコープドッグを熟慮して立体化しており、それらを裏打ちする考証と情報量は、このプロジェクトがどれだけの時間と手間をかけて進められたのか、容易には想像がつかない。

ならば何故、手放しに喜べないのか?

それは、このプロジェクトで提示された「タイプ21C」を俯瞰で見たとき、ボトムズ野郎としての血が濃ければ濃いほどに「ここのアイディアは良いな・・」という部分と、「これはオイラのスコープドッグ像とは違う!!」という部分を、個々に必ず感じるだろうなと想像できるからだ。

「オフィシャルではない」「大人の遊びである」「あくまでアストラギウスに存在するスコープドッグのいちタイプ」、そんなキーワードて示されている様に、コレは1つの提案に過ぎない。実際問題、バンダイ製のプラモデルや映像作品の一部に流用されてはいるが、「スコープドッグかくあるべし」という部分を根底から否定し続けているのだ。

この際、好きだ嫌いだ認めない等などの意見は棚上げして、この21C型スコープドッグの情報量は、例えて云うならば、かつてガンダムが、HJ誌「オラがザクは世界一」という93年の企画を経て、「マスターグレード」というB社ホビー事業部の製品化⇒現在に至るデザイン進化の経緯を、サンライズ自ら推し進めたに相当すると、個人的には思う。但し、・・・・

コレはあくまで個人的な見解だが、タイプ21Cは、スコープドッグ像としては、まだ煮詰めるべき余地があるし、部分的には「ここ変えないで!」という部分を感じたりする。例えば二の腕内部機構は、マッスルシリンダーがクロスした機構が欲しいし、バリアブルコンプレッサーは分散配置ではなくシート下で唸っていて欲しい。列記すればまだまだあるが。

肩フックスイング機構や降着機構のアイディア、足首フレームの方持ち化など、取り入れるべきアイディアも同時に存在する。

「只野は長々と何が言いたいのか??」・・と、そろそろイライラする方も出る頃か?

つまりは、このプロジェクトを見た「真のボトムズ野郎」(特にモデラー諸氏)には、「コレじゃない!!」と感じた場合に、それを凌駕する、又は否定する思想や作品を、大いに世に示して頂きたいのだ。

「21Cイラね」的な発言があったとすれば個人的には無視するが、そう、取捨選択は当初からファンの側に委ねられていて、何らかの刺激を受けた我々の側が、この共有資産を大いに喰ってしまえば良いのではないだろうか?

とにかく、書店で一度手にしてみて欲しい。

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コメント

只野さんとお会いした時の あの 21Cがらみのお話は そういうことなのでしたか。
作例を作られているとは、
機会があれば また 拝ませてくださいませ。

21Cが発売されたら、スネの降着機構を変えてボディーをかさ上げして、、、、、
夢が膨らみます。(素組みじゃ組めない体になったので)

発売されないなら 只野さんのスコープドッグの再販希望です。

投稿: BAHAMOUD | 2009年10月25日 (日曜日) 10時55分

>BAHAMOUDさん

まいど。

そうそう、当時は「見たことがある」程度の話しかしていなかった。

守秘義務がありますからね。詳しい内容まではお話出来なかったのです。

因みに手元に作例はありませんので、悪しからず。

「立体設定」はベルク経由のレジン複製品でしたが、組み立てはなかなか面白い体験でしたよ。極めて繊細な造りで、GK的製品化前提の構造をしていませんでした。
今後の展開に関しては、模型誌などのメディアでご確認下さい。

降着機構及び装甲は、既存のGK的改造は至難の業ですよ。何故スネの正面がY字に分割されているのか、降着と膝関節のフレーム構造を理解すると「アッっ!!」と思うのです。合理的理由が、そこにはあります。

「装甲騎兵ボトムズ 幻影篇」OVA展開も正式に発表された事ですし、今後色々と展開があると思いますので、期待しましょう。

オイラのタコですか、また起こしの際に色々と・・・。

投稿: 只野 | 2009年10月25日 (日曜日) 18時50分

吹き飛ぶ砲塔 千切れるキャタピラ 萌える装甲板!?

・・・なにか違うようで芯を捉えているような(笑


をををっ!今月の模型誌には載ってなかったようなので、日の目を見るのはいつのことかと思ってましたが今日ですか。
とりあえず近場の本屋に入荷されることを、希望的観測から祈っておきます。

>スコープドッグ像としては、まだ煮詰めるべき余地があるし
これは21Cのおいしいとこを分解→吸収→消化とし、新たなスコープドッグ只野Ver.が見られると捉えててもいいのでしょうか?


新作映像に対して作品に対するアイテムが充実してくると思えませんが、コレは実物をパーツ単位でまじまじと見たいものですね。
映像作品にあわせてメーカーとしてはWAVEが動くぐらいでしょうかねぇ?
バンダイのほうからサプライズは期待できないかな。まあ、MGゴクウとかポケプラ等と国内よりも海外で通用するものに市場拡大していく感じがありますからね。
これまでにリリースされた製品の再販も怪しいですしね(爆
国内ではガンダム、マクロスあたり立てておいて冒険はしない事でしょう。


>「スコープドッグかくあるべし」
キャラクターであれ人それぞれ切り口の解釈による考えの共有・相違が次につながるベクトルであれば、おいらにとってゴチソウです。


皆々様がよくご存知の、とある配管工の例を挙げれば↓の感じでもグッジョブです(笑
(食事中の方や心臓の弱い方は恐縮ですが見ないことをお勧めします)

http://www.youtube.com/watch?v=ddHn8xfKruY&NR=1

http://www.youtube.com/watch?v=OJgGBhzb_Ck&feature=related

しかし、配管工が持つならバールよりパイプレンチの方がしっくりきたかもね


まあ、年を越さないことには新しい製品とかの情報も上がってこなさそうなので↓を見てシンジツが見えるように・・・・頑張りましょう?

http://www.youtube.com/watch?v=u5_3CCuWjlw&feature=related

投稿: chaos | 2009年10月26日 (月曜日) 01時12分

>chaosさん

まいど。

そうそう、そういえば製作中に来ましたね。ある意味運が良かったのかもしれません。

スコープドッグ掘り下げ工事にはまだまだ余地がありますよ。考え方一つです。それが形になるかどうかは未定ですがね。

ただ、今回の立体設定を手にした感想としては、パーツ単位で楽しかったです。静脈動脈制御系配管まで考えたらさぞ面白かろう・・と。

投稿: 只野 | 2009年10月26日 (月曜日) 21時13分

>そうそう、そういえば製作中に来ましたね。ある意味運が良かったのかもしれません。

そういえば先客で訪問されていた邪神さんが一足先に旅立たれていましたね。


>マスターブック
書店をいくつか回ったんですが、やはり取り扱っておらず南無三と悪名高い通販会社にて昨日注文→本日到着と。


以下つらつらと感想など

降着姿勢は初見なんですが、かなり無理があるんですね。
腰と太もも接続の曲がる軸と、すね側の接続軸の位置がかなりタイトなんですね。

頭部の溝の検証にてローラー用の溝とは大河原氏の当時の見解としてはどうだったんだろうかと思ったね。

マッスルシリンダーてんこ盛り。

アームパンチ用のシリンダーの形状(長穴みたいな)が現在においての工業製品ではまず見ない形ですね。実用化されているのかも不明。
既存のシリンダーをセパレート式では無理だったのかなと。

胸とかについているマーキングがマルイのロゴに見えた(笑

作例にて、あのときおっしゃられていたむつかしい課題の回答を拝見させていただきました。
ただ只野さんのコメントが一言も載っていないような・・・?

巻末の資料は所有している書籍と同様の資料なので個人的には蛇足かな


表紙はフィルフィ・ココシュニック17歳 身長165 B88 W56 H89にスルベキダッタup・・・・(爆 

投稿: chaos | 2009年10月29日 (木曜日) 01時00分

>chaosさん

まいど。

21Cは、あくまでアストラギウス銀河に存在するノウハウで設計されている。故に、現代に存在する規格とは似て非なるという思想に基づいてデザインされています。素材にしても「鉄=Fe」である事にさえ疑問をもち、検証しています。この行為に意味を求めるか否かは受け手に委ねられてはいるが、オイラとしてはこの検証には十分な意義を感じる。

過去の製品にも良いアイディアや造形バランス、設計が存在しますから、否定するところと、取り入れると良さそうなところをそれぞれ取捨選択すれば良いのです。
重要なのは、検証し、出力する為の思想なのです。

我々はどうも「製品」に馴らされてしまっていて良し悪しの基準が表面上の出来の良し悪しと直結している様に思えます。

刺激を受けた場合に、何らか別の発想が出て来るかもしれませんので、オイラとしては今後作品に反映させたいと思うのです。

マスターブックは近所の本屋に5冊ありました(爆

>表紙はフィルフィ・ココシュニック17歳 身長165 B88 W56 H89にスルベキダッタ・・・・(爆 

製作スタッフ贅沢過ぎますよね~


投稿: 只野 | 2009年10月29日 (木曜日) 20時41分

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